雨はどこへ行く?年降水量と、街の水源の関係
2026-09-10 更新
屋久島の4,600mmから北海道東部の850mmまで、日本の雨の量は5倍以上ちがいます。雨の多さが水源の種類や水道料金にどうつながるのか、気象庁の平年値で見てみます。
日本は雨の国。でも、ムラがある
日本の年降水量は平均で 1,700mm ほど。世界平均(約 1,000mm)の1.7倍で、たしかに「雨の国」です。ただし、街ごとに見るとまるでちがいます。
みずのゆくえでは、各市区町村の中心にいちばん近い気象庁の観測所の**平年値(1991〜2020年の30年平均)**を使っています。多いほうの代表は屋久島や尾鷲で年 4,000mm 前後、少ないほうは北海道のオホーツク側や瀬戸内の島で 1,000mm を切ります。
雨が多い街の水
雨が多くて山が近い街は、川やダムの水(表流水)を水源にしやすく、水は軟水で冷たいことが多いです。梅雨と台風の季節に集中して降るので、ダムはその水を貯めて乾いた季節に配ります。「街のページ」の月別グラフで、雨の山がどの月にあるかを見てみてください。太平洋側は夏〜秋、日本海側は冬(雪)が山になります。
雨が少ない街の水
瀬戸内や北海道東部のように雨が少ない街は、ため池や地下水、あるいは遠くの川からの導水に頼ってきました。香川県が早明浦ダム(高知県)の水を分けてもらっているのが有名です。水を遠くから運ぶ、深い井戸から汲み上げる、といった手間は、そのまま水道料金にも表れます。
雪は「天然のダム」
北陸や東北の雪国では、冬に積もった雪が春にゆっくり溶けて川や地下水を潤します。夏に雨が少なくても水が枯れにくいのはこのためで、「雪が多い街」のランキング上位には湧水の名所や酒どころが並びます。
雨粒が雲の中でどうやってできるのか、というもっと手前の話は、気象学者の武田喬男さんの『雨の科学』が書いています。
見るときの注意
- 平年値は最寄りの観測所の値なので、山間部や離島では街の実際の雨量とずれることがあります。
- 雨が多い=水質がよい、ではありません。水質は地質や処理方法で決まります。
- 気候変動で「降る日は少ないのに一度に大量に降る」傾向が強まっていて、平年値だけでは見えない変化もあります。
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都道府県や街の名前で絞り込めます。
ほかの読みもの
この記事は公開データと公的な資料をもとに書いています。健康や飲用の判断は、お住まいの水道事業者の最新の公表値をご確認ください。