水質汚濁防止法と環境基準。川のきれいさはどう決められ、どう測られているか
2026-09-10 更新
工場排水の規制、川や湖ごとの「類型」、AA からEまでの環境基準、そして環境省が全国8,000地点で毎年測っている理由。
二つの法律が組になっている
川の水質を守る仕組みは、環境基本法が「目標」を決め、水質汚濁防止法が「規制」を担う二段構えです。
環境基本法(1993年)は、人の健康と生活環境を守るために達成すべき水質の目標を「環境基準」として定めるよう求めています。水質汚濁防止法(1970年)は、その目標を守るために工場や事業場の排水を規制し、都道府県に川や湖の水質を常時監視させています。
環境基準には二種類ある
一つは「人の健康の保護に関する基準」で、カドミウムやヒ素、鉛など27項目に全国一律の値があります。もう一つは「生活環境の保全に関する基準」で、こちらは川や湖ごとに目標のランク(類型)を当てはめます。
河川の類型は AA・A・B・C・D・E の6段階で、代表指標の BOD はそれぞれ1・2・3・5・8・10 mg/L 以下です。AA は水道の原水に「ろ過などの簡易な処理」で使える水、A は「通常の処理」で使える水、といった使い道で決まっています。このサイトの川ページに出る「A相当」「B相当」は、この段階に当てはめたものです。
排水基準
工場や事業場からの排水には、全国一律の基準(例: BOD 160 mg/L、pH 5.8〜8.6、カドミウム 0.03 mg/L など)があり、都道府県はさらに厳しい上乗せ基準を条例で定められます。東京湾、伊勢湾、瀬戸内海のような閉じた海には、汚れの総量そのものを抑える総量規制もかかっています。
毎年測って公表する
水質汚濁防止法は都道府県に公共用水域の水質を常時監視するよう義務づけ、その結果は環境省が「公共用水域水質測定結果」として毎年まとめて公開しています。全国8,000か所以上の測定地点の BOD、COD、pH、溶存酸素などが CSV で取れるのはこの仕組みのおかげで、このサイトの「川へ」の章はこのデータで作られています。
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都道府県や街の名前で絞り込めます。
ほかの読みもの
この記事は公開データと公的な資料をもとに書いています。健康や飲用の判断は、お住まいの水道事業者の最新の公表値をご確認ください。