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水循環基本法。「水は国民共有の財産」と定めた、いちばん新しい水の法律

2026-09-10 更新

2014年にできた水循環基本法の理念、流域単位のマネジメント、8月1日の「水の日」、そして地下水の位置づけの変化について。

縦割りをつなぐための法律

水に関する法律は、水道法、下水道法、河川法、水質汚濁防止法、工業用水法、農業用水に関する土地改良法と、目的ごとに別々にできてきました。それぞれの所管も分かれていて、川、地下水、上水道、下水道を一つの流れとして見る法律がありませんでした。2014年の水循環基本法は、この縦割りをつなぐ「理念法」です。

水は国民共有の貴重な財産

法律は、水が「国民共有の貴重な財産であり、公共性の高いもの」だと宣言し、健全な水循環を維持し回復することを国と自治体、事業者、国民の責務としました。雨が降り、川や地下を流れ、海に出て、また雨になる。その循環のどこかを損なえば全体に響く、という考え方です。

流域マネジメント

具体的な仕組みとして、流域を単位に、関係する自治体や事業者、住民が協議して水の使い方や守り方を決める「流域マネジメント」が掲げられました。上流の森を守ることが下流の水道水の質につながる、という発想を制度にしたものです。このサイトの「水源から川へ」という見せ方は、まさにこの流域の視点です。

地下水は誰のものか

日本の地下水は長く「土地の所有者のもの」と扱われ、汲み上げに明確な規制がありませんでした。2021年の改正で、地下水の適正な保全と利用が法律の目的に明記され、自治体が地下水の協議会を作れるようになりました。井戸を水源にする街が多い日本では、静かに大きな転換です。この転換の前夜の空気は、橋本淳司さんの『日本の地下水が危ない』(2013年)に残っています。

8月1日は水の日

この法律で8月1日が「水の日」、8月1〜7日が「水の週間」と定められました。年間で最も水を使う時期に、水の大切さを考える日です。

📖 この話題を本で読むなら:地下水を扱った本

ほかの読みもの

この記事は公開データと公的な資料をもとに書いています。健康や飲用の判断は、お住まいの水道事業者の最新の公表値をご確認ください。