河川法と水利権。川の水は誰のもので、水道はどうやって取水しているのか
2026-09-10 更新
一級河川と二級河川の違い、河川管理者、そして川の水を使うために必要な「水利権」。水道の取水がどんな手続きで認められているかを解説します。
一級と二級
河川法(1964年)は川を管理するための法律です。国土交通大臣が指定する「一級水系」に属する川は一級河川で、利根川、淀川、信濃川など全国に109水系あります。それ以外で都道府県知事が指定した川が二級河川、さらに市町村長が指定する準用河川があります。一級河川の管理は原則として国、二級河川は都道府県です。
一級と二級は川の大きさそのものではなく、国土保全や国民経済上の重要度で決まります。同じ水系でも、上流の小さな支流まで一級河川に含まれることがあります。
川の水は「みんなのもの」
河川の水は公共のものとされ、特定の人が独占して使うには許可が要ります。これが水利権で、農業用水、発電、工業用水、そして水道用水が代表です。水道事業者が川から取水するには河川管理者から流水の占用許可を受け、取水できる量は「1秒あたり何立方メートル」という形で決まっています。
古くからの農業用水には「慣行水利権」と呼ばれる、明治以前からの利用を認めた権利があり、新しく水道用の水利権を得るには、渇水時の水の配分をめぐって既存の権利者と調整が必要になります。ダムの建設にはこうした「水利権をつくる」目的もあります。
ダムと水道
多くの都市の水道は、ダムに貯めた水(ダム放流・ダム直接)を水源にしています。ダムの水は洪水調節や発電と共用されることが多く、水道用に確保された分を「利水容量」と呼びます。このサイトの街ページで「ダム放流」と表示されている浄水場は、こうした仕組みで確保された水を使っています。治水と利水、つまり川を守ることと川の水を使うことの関係は、河川工学の高橋裕さんの『川と国土の危機』が書いています。
川の名前の境目
河川法上の名前は水系ごとに整理されているので、同じ名前の川が全国にいくつもあります。「新川」「大川」「小川」は特に多く、このサイトの川ページで名前のあとに県名がついているのはこのためです。
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ほかの読みもの
この記事は公開データと公的な資料をもとに書いています。健康や飲用の判断は、お住まいの水道事業者の最新の公表値をご確認ください。