トップ › 読みもの

🫧

使った水はどこへ行く?下水処理場としくみ、そして「放流先」

2026-09-09 更新

トイレやお風呂の水が川に帰るまで。下水処理の流れ、流域下水道、処理場から出ている物質がわかるPRTR、川のきれいさを測るBODを解説します。

家を出た水の旅

台所やお風呂、トイレの水は下水管に集まり、ポンプで少しずつ高いところへ持ち上げられながら、下水処理場(自治体によって「水再生センター」「浄化センター」とも呼びます)に向かいます。処理場では大きなごみを取り、砂を沈め、微生物に汚れを分解させ(活性汚泥法)、沈殿させてから塩素などで消毒し、川や海へ返します。

処理場の中で何が起きているかを図で追いたければ、『トコトンやさしい下水道の本』があります。下水道ができる前、し尿がどこへ行っていたかという歴史のほうは、湯澤規子さんの『ウンコはどこから来て、どこへ行くのか』が面白い。江戸の下肥から現代の下水道までをたどる新書です。

流域下水道と公共下水道

処理場を市が自分で持つのが公共下水道、複数の市町村の下水を県が運営する大きな処理場でまとめて処理するのが流域下水道です。「○○流域下水道△△処理場」という名前の施設がそれで、あなたの街の下水が隣の街の処理場に流れていることも珍しくありません。

処理場から何が出ている?

PRTR という制度で、下水処理場は毎年、どの化学物質をどれだけ川や海に出したかを国に届け出ています。多いのは亜鉛、ほう素、ふっ素、マンガンといった、家庭や工場の排水に含まれていて処理で取り切れない物質です。届出には放流先の川や海の名前も書かれているので、このサイトではそれを「放流先」として表示しています。

量は年間の kg で書かれています。大都市の処理場は何万トンもの水を毎日処理するので、濃度は低くても年間の量としては大きく見えます。

川に帰った水はきれい?

川のきれいさは BOD(生物化学的酸素要求量)で測ります。微生物が汚れを分解するときに使う酸素の量で、小さいほどきれいです。環境基準では 1 mg/L 以下が最もきれいな AA 類型、2以下が A、3以下が B、5以下が C、と続きます。処理場の放流水の BOD は 10 mg/L 前後、川に薄まれば 1〜3 mg/L 程度が多く、各街ページの「川へ」の章で測定地点ごとの値を見られます。

📖 この話題を本で読むなら:川・雨・気候変動を扱った本

あなたの街はどう? 全国ランキングで見る

都道府県や街の名前で絞り込めます。

ほかの読みもの

この記事は公開データと公的な資料をもとに書いています。健康や飲用の判断は、お住まいの水道事業者の最新の公表値をご確認ください。